Green Climbers Home 2017-2018 #5

DAY3-1 大晦日

このあたりから日記をつける時間が無くなってきて、詳細に覚えているところは少ない。

beginners roof


"beginners roof" 6a
日本の方のブログを読んだときに、ルーフの6a、やってみたい!と思ったのが、ここにくるきっかけのひとつだった。実際に見てみるとその名のとおりビギナー向けの小さなルーフ。しかし、その小ささゆえどうやってルーフをぬけるのか頭をひねった。
何となくOSしたいと思っていたので、そうとうコネコネしながら無事MOS。夫は私がコネコネしていたところをさらりと脚ブラでスマートに行ってた。私も足を外して登りたかったけれども勇気が出ず泥臭く登ってしまった。

ビギナーズルーフのトライ前、緊張からかお腹がPになったので一旦バンガローに戻っていた私。エリアに戻ると夫がNZのPatと話し込んでいた。彼は日本語を7年間も勉強している青年で、夫と会話を楽しんでいた模様。Patとも今後一緒にクライミングしたり、お酒を飲んだりとまたまた親日の方に仲良くしてもらった。
ここにはインターネットやテレビは無いから、みんなクライミングを寝そべりながら観てる。みんなはこれを"Lao television"と呼んでるんだとPatは教えてくれた。


alex と jesse ラオTV鑑賞中



その後隣のルーフエリアに移動して、夫はMonkey Trail7b+に挑戦。地上から20mほど先にあるほぼ水平のルーフをテンションかけながらなんとか終了点へ。あまりのルーフで登っていて進む方向が分からなくなってくるらしい。ビレイヤーとしてはこれほど首を長時間天に向かって反らせたことはないので、さすがに首が痛くなるし、血が上ってきそうなほど。寝そべってビレイしたいと思うほどで、ビレイグラスが本気で欲しくなった。
ここのエリアの良いところはGCHによってヌンチャクがすでにかかっているところ。被りの回収ほどきついものはないのでこれまた性善説の生きるGCHならでは。

Jesse達のいるエレファントに応援しに行ったり、逆に彼らがルーフを覗きに来てくれたり、夕方までクライミングを満喫。何を登ったのかはあまり覚えていないが、monkey trailのルーフまでの6b +?を登る。終了点から見たルーフの世界は威圧感たっぷりでぶっ飛んでいた。ずっと先にあるmonkey trail の終了点がほぼ目と同じ高さにあるのだから。


monkey trail

水平移動


このころ、GCH2の方で年越しパーティーがあると聞き、GCH2のほうが静かだという噂が覆ってしまう。(しかもGCH2の方は道路に近く、車の音や、あと鶏の鳴き声?が朝からうるさいらしく、静かな夜を過ごしたい方には1のほうがおススメかも。)



夕食はまたJesse alexと一緒に。大みそかの日替わりディッシュはシュニッツェル。そのときはただ、美味しいとんかつ(に添えられたジャム!)とジャーマンポテトと思っていたけれどもドイツの料理とのこと。とんかつは味がついており、何もつけずにそのままで美味しい。思い出すたびにまた食べたいと強く思う。
食事後はボトルで買った赤ワイン(確かアルゼンチンの)を飲みながらJesseからairdropの使い方を教えてもらったり、写真はLIVE機能で撮りなよとalexからアドバイスを受けたり。
20時頃には眠くなったので、パーティーで会おうと約束してバンガローへ戻る。それから23時まで仮眠。


シュニッツェル!


暗闇のなか目を覚ますと、いつもならば風の音しか聞こえない羊たちも静まっている時間帯のはずなのに、遠く、歓声や音楽の騒々しい音が聴こえてきた。ずんどこずんどこ。異様な雰囲気である。
夜の空気はとても冷たく、ダウンを着こみ、眠たい目をこすり、ヘッドライトで夜道を照らしながら重たい足取りでGCH2へ向かう。近づくほどにさらに大きくなってゆくパーティーの叫び声にGCH2に居る日本人を心配した。
パーティーはGCH2の食堂LAYBACKBARで行われていた。テーブルの一切を取り払ったライトダウンした食堂で、パーティーピーポーと化したクライマー達が大音量の垂れ流しの洋楽(新旧織り交ぜのヒットチャート系のw)のなか踊り狂ってた!GCH1と2に居る全員が集まっているのではないかと思うほどの大人数で食堂はごった返していた。すぐにJesse達と合流して、そのうち私たちもノリノリになって、ビールを片手に踊りまくった。夫は2m近くありそうな大男とハグしながら踊ってる。皆の強烈なジャンプやモッシュで木造の食堂の高床はウォーターベッドのようにたわみ、いつでも床が抜けてしまいそうで踊りながらもちょっと怖かった。RAGEのナゲット割って父ちゃんも流れたが、日本人は私と夫しか居ないので空耳を分かち合えず残念。
Jesseのiphoneの時計が0:00を表示した。そのあと、曲の合間を縫ってだれかが暗闇のなかカウントダウンを始め、新年がやってきた。