渓谷登攀の世界へ 2021年前編

 昨年くらいからボチボチ再開していた沢登ですが、今年3本目の沢の大山甲川を皮切りに、沢の世界にのめりこんでいきました。自由で、冒険的で、創造的で、奥深い沢の世界。

フリークライミングでのあ~だこうだと至極面倒くさいあれこれ全てを軽く一蹴してくれる沢の自由さに改めて気が付き、虜になった夏でした。夢中になってゴルジュを遡行していると心が解き放たれてゆく。フリークライミングが与える精神的ストレスからの解放も良い。OSに執着し、RPに向けて胃のきりきりする平日を過ごしてしまう私はフリーは向いてないのかもしれません。

体力が続く限り、これからのクライミング人生は沢に没頭したい。行ってみたいゴルジュは北海道から台湾まで沢山あり、時間もお金も足りない。 


1本目(4名)

熊本、下津留川中俣。

足慣らしの沢と言ったとことだけれども、下山のロード1.5Hがたまらなくきつかった。1週間は筋肉痛でズタボロ。

 

2本目(2名)

熊本、緑川本流。

西内谷が通行止めで行けないと現場で知り、緑川へ転身。完全遡行は12時間とのことで、タイムリミットを決めて同沢下降。沢の下降を初めてやってみるが、滝懸垂を含め、なかなかリスキー。遡行しながら常に下降のことも考えるという新しい発想をこの山行で得た。

 

3本目(2名)

鳥取大山、甲川(下ノ廊下~中ノ廊下)

自宅出発3時間前に山行を決めて、5.5Hの深夜運転で鳥取へ。上級の沢、低水温、アブが凄い等々、、前情報で結構怯んでいたけれども、遡行はあっという間に終わってしまい、意気込んでいた分、物足りない感が。アブは想像以上にすごかったです(笑)。下ノ廊下×5回くらいのイメージでいた。しかし、ゴルジュの景観は過去最高に素晴らしく、打ちのめされた。やばい、沢登りやばい楽しい!崩落してしまった上ノ廊下はもっと凄かったらしい。この遡行で沢登り熱に火が付いた。もう止まらない。そして、夫という人間ゴルジュハンマーを手にした今、行きたい沢に割と自由に行けるのでは?と気が付く。

 

4本目(2名)

大分、藤河内渓谷 

豪雨に見舞われた盆休み、やけくそになって藤河内渓谷へ。今回で5回目だけれども、6年ぶりだった。初級の沢が濁流であちらこちらの釜が、業務用洗濯機、地獄ボイルと化しており、下流はほぼ岩を飛び越える作業。水線に落ちたらジエンドというSASUKE状態。最後の観音滝は瀑布の圧が尋常じゃなく、ヘリポートにいるかのように吹きおろしの風にあおられた。購入したてのライジャケのフィールドテストを下流の濁流でやってみたり、なかなかのバカだったと思う。

 

5本目(4名) 

宮崎、サマン谷

たしか2回目の沢登りで連れて行ってもらったところ。10年ぶり。そこそこ増水していたが、すぐ横から歩けるのに、巻いてる釜や足場のない斜滝でショルダー突破しまくったり、超奮闘。 CSはフリーで突破。最後の2つの大滝は増水で取り付く島無し。水が濁っていて水質は良くなかった。

 

6本目(2名)

鹿児島、猿ヶ城渓谷

去年知って行ってみたいと思っていた渓谷へ。初めてライジャケを導入。とても明るく美しいゴルジュ。初めての南九州の沢のスケールの大きさに驚かされた。九州内でも全然有名じゃない沢。祝子川本流より全然こっちが遡行価値あるでしょ、ホリ〇モン!と個人的には思う。泳ぎはもちろん、巨石を越えるチムニー・ワイドの処理、ボルダー、危うい高巻き、そして帰路は同沢下降のドボン祭りと沢のディズニーランドでした。ここは毎年恒例で遡行したいくらいの、難易度も丁度よいアトラクション的楽しさ。 そして水温が高い!!

 

甲川、ゴルジュの造形美に胸躍る

甲川 二条の滝 先行PTさん苦戦中

甲川、これはぶったまげた!!!

甲川、冑滝 TR練習中の方のロープ 夫がフリーソロで突破 

緑川本流、関門の足払い的なところ

藤河内渓谷、荒れ狂う、うろこ平

藤河内渓谷、巨大業務用洗濯機

サマン谷、増水で出来た極悪斜滝

サマン谷、平常時は登れる大滝(敗退)

猿ヶ城渓谷、はじらいの滝のワイドに挟まるCS ポロっと取れませんようにと願いながら掴んでゆく

猿ヶ城渓谷、こんな巨石がご~ろごろ

猿ヶ城渓谷、ひとり孤独にボルダリングに奮闘中

猿ヶ城渓谷、九州屈指のゴルジュだと思う(温泉パイプの人工物がちょっと残念)

猿ヶ城渓谷、王蟲スラブの左わきの階段を抜ける

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