what i talk about when i talk about depths #2






一月某日
毎年恒例、こーたろーさんの誕生日会@雪上キャンプ
快晴の二日間を7人と1犬で過ごす
よく考えてみたところ坊がつる泊は一年ぶりだった
帰りの車内ではkanaさんと登山についての深い話を語り合う
私は、この一年は特に山を登ることについて対峙していた気がする
その答えはたぶんもう出ている
山は私にとって、音楽であり、映画であり、小説であり、旅だということ
そこに吹く風のゆくえや、光の注がれ方、風の匂い、揺れる音を知りたい
だから私は何者にもなれないんだ



一月某日
sigur ros来福チケットを購入
ゼップが満員御礼で、海外の有名なアーティストが福岡まで南下するムーブメントができればいいな
五月が待ち遠しい



一月某日


感謝をこめてご報告します。
私は、これまでの十五年間、自分の身体(無酸素単独)と、自分の資金で登山するとの考えを貫いてきましたが、今回初めて、山の仲間、そして親父の友人、知人からのカンパを受けました。このため、これまでと同様にスポンサーをつけない登山を守ることが出来ました。
みなさんのカンパは激励であり、私たちに大きな力を与えてくれました。皆さんのカンパとともに寄せられた手紙には「無理をしないで無事に帰国を」と書かれていました。スポンサーの「ぜひ、頂上に立って素晴らしい写真を」とは大きな違いです。
同封の頂上での写真には、日の丸もスポンサーの旗もありません。コンパクトカメラなので写りはいまひとつですが、感謝をこめて送らせていただきます。ありがとうございます。
これからも自分の登山に挑戦したいと思います。(山野井泰史)

  いのち五分五分 山野井孝有著





一月某日
Mちゃんと宝満山へ
トレーニングのため往復共に正面コースで
強風低温降雪の荒天だったからか、登山者は少ない
下山後、人と木のアップルパイを買ってから薬院のガラムへ直行するも、「さきほどのお客様でカレーが終わりまして…」のズコーッなオチ
二人とも、たぶん、本気で泣いちゃいそうな気分だったと思う



一月某日
山野井さんのお父さんが書かれた、妙子さんの布団の綿の打ち直しの下りで涙がぽろぽろ…
誰かが、妙子さんは現代のナウシカって表現していたけれども、言い得て妙
私は彼女をひとりの女性としてとても尊敬している



一月某日
日曜日の午後にはBvdubのアンビエントに包まれる
あなたに初めて触れた音楽、waiting for the world to go by
いつまで経っても特別な58分
Will You Know Where To Find Me
2 hours and 20 years
bvは絶望の中でmixingしたのかも知れないけれども、私は海の底に静かに落ちる
マスタリングされた丁寧な一曲一曲よりも、livemixの方がより好きな理由が、私にはある