2年ぶりの鉾岳 大長征ルート

文化の日の3連休に四国遠征でいつもお世話になっているM尾くんが愛媛から遊びにくるのとこと、さらにアナルル氏もさそって、四人でとことこ宮崎1泊2日の旅へ。
ビッグイベントは2日目の5度目の鉾岳、4度目の大長征ルート。
家から片道5時間の鉾岳はいつでも行ける場所ではなくて、天候もしかりタイミングありきだなと思う。


1日目は11時ごろに比叡の大谷エリアにインして、エンちゃん、ゴリ夫婦と現地合流してボルダリング。夫は前回からの持越し、酒越しの舞を1トライ目で完登したらしい。見損ねた!さらにヤケダケエリアに移動して夕方まで登る。アナルル氏は超絶ハイボルスラブの「ミジンコ5級」を鉾岳の予行練習として登っていた。のぼってるひと初めて見たけど、カメラ構えて遠くから見守っているだけでお腹いっぱいになった。

ikareteruハイボル

 夜は20人越えの菅原公民館に宿泊。ザ・山屋の宴会場!って感じだったのに、22時にはすっかり消灯して民度の高さにびびる。ボルダラーの若者たちなんて21時に寝袋に入ってたよ。
我がチームのグッドルキングガイズは関西のお姉さんに髭やら前腕やら並行二重やらをいじられてスナック状態になっててまじお腹痛かった。


 *
7:40駐車場 
8:25取り付き 
8:40登攀開始 
13:15全員登頂 
13:50下山開始 
14:45取り付きへ下山 
15:25駐車場

公民館から車を走らせ、マイクロバスハイカー御一行様を追い越して鉾岳登山口へ。外気温12~13度あたり、曇ってはいたけれども風もなく、登山日和。
夫とアナルルに引き離されながら、汗だくのアプローチを終え、スラブ取りつきへ。
心配していたけど先行パーティーがいなくて、まずはひと安心。




この日は初めての4人1パーティー。夫がオールリード、セカンドM尾くん、サード私、フォローがアナルル氏。夫曰くサードが一番大変よとのことだけど、明らかにリードが一番大変よ。それとリードとフォローは一人の時間が長くて寂しそうだった。無線機でカラOKとかしてなんだかんだ楽しそうだったけど。 おとなしい癒しキャラのM尾くんにマイク(無線機)を渡したら、躊躇なくビブラートの効いた美声を披露してくれた。人は見かけによらない。

最近、じわじわとマルチのリードやってみたいななんて思うようになってきたので、今回フォローとつながって登るのは疑似リードができてとても良かった。でもロープが重すぎて滑るかと思った。スラブなのに、ぶっ飛びのピン間なのに、シングルロープだからか少しトラバースが入ると(ビレイも)とても重くなる。スラブで下半身パンプ、ビレイで腕パンプ。
さらに、久しぶりにダブルロープをセカンドと分けて登ったけど、中央バンドを出てからの難しい箇所を先行のM尾くんのペースに合わせられず早く登りたくて(バレエ立ちして耐えてるふくらはぎが限界~~!)、ついつい、私のロープを引いて欲しいと夫にコール。これ言われるとビレイはかなり大変らしい。そりゃそうだ、ごめん。
でもサードのポジションは充実していて楽しかった。 一度、トップにガイドを預け忘れて離れてしまい、一同凍り付いたけれども、ちゃんとバックアップを持っていたのでセーフでした。
それにしても3ピッチ程、セカンドとサードを分けてそれぞれ登ったりとのんびり四人で登って、登攀四時間だったので良いペースでした。

中央バンドのトラバースを終えたところで、背後の森を向くと見事に色づいた紅葉が目の前いっぱいに広がっておもわず歓喜の声が漏れた。曇りときどき晴れの太陽は紅葉を瞬間的に鮮やかに輝かせて、そのコントラストがまた素晴らしかった。

最後の2ピッチに入るとき、登攀が終わってしまうことにとても寂しくなった。こんなに長いマルチなのに、もっともっと登っていられたらと思う。
一の坊主を巻き、最後のクラックにフットジャムを決め、山頂へ出る。岩峰からみる360度見渡せる景色は高度感抜群で、雌鉾岳の山頂はいつ来ても最高の晴れ舞台を用意してくれる。
そしてショートやボルダリングでは味わえないグループでの達成感が私にはやっぱりたまらない。みんな私よりクライマーとして強いのに、同じ山頂を目指して、同じ景色を見てることが、うれしい。フリークライミング頑張ってきてよかったと思う。この感動はそのご褒美だ。
うれしさのあまり、岩峰を飛んで、鹿川集落にむかって大きな声で「ヤッホー」しちゃったら、雄鉾にいたハイカーの人がやまびこになって「ヤッホー」を返してくれた。

帰路は懸垂でプチトラブルがあったけど、夫が機転をきかせてくれてセーフ。
恐怖の下降路を終え、静かな原生林の森を駐車場までだらだらと歩いた。

それにしても5度目の鉾岳なのに今回もパックン岩を拝まず。 取りつきから歩いて5分らしいけど、顧客満足度ナンバーワンの鉾マルチでお腹いっぱいなのだ。




すこし下がるトラバースを今回突っ切った、悪かった!

トラバース時にも髭のお手入れを忘れない人

疑似リードでロープの重さを知る

見事な紅葉


雌鉾岳貸し切り!

雄鉾岳方面

このあと誰かが寒いのに上裸になりました

懸垂下降は2回







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