GW小川山 #3 完全燃焼の1日

DAY3-1

A木君が一旦帰宅したため、Yちゃんと3人でマルチへ出かけた。
小川山のマルチといえば小川山セレクションとかガマルートなんてものが有名で人気らしいが、夫がチョイスしたのはゴジラ岩の流星めぐり9P5.10cというコース。
この「流星めぐり」がとても渋い選択だったということに後ほど気づくのだけれども、結果とても思い出深いマルチになった。


全員初めてのゴジラ岩なので、↑の概念図だけを頼りに、行き過ぎてるかもとか、まだつかないのとか、あーだこーだ言いながらアプローチを歩く。GWの中休みにゴジラ岩なんて行く人なんて皆無なので誰にも会わないので尋ねることもできないし。
実際は枯沢だったけれど堰堤もあるシオサブ沢と交流するまで他に支流はなく、1P目は林道沿いにあったので、結果、迷わずマルチを開始できた。林道の歩行時間はキャンプ場から40~50分ほどだったかな。

夫がオールリード、ダブルロープで、Yちゃんがセカンド、私がサードで回収係として登る。
蓋を開ければ、流星めぐりのピッチはいずれもとても短く(私達の基準は宮崎の比叡や鉾だからか)、ボルトの間隔が狭いので、ショートを登っている感覚だった。先日の小川山ストーリーのほうがよっぽどマルチぽかった。そして、一本登っては、次のピッチを歩いて探さなければならないというマルチらしからぬものだった。
だ~れも居ない森の中、子供の遊びのように、次のとりつきを探してうろうろ迷って、歩いて、また短いピッチを登って。リードをしてくれる夫の代わりに、私とYちゃんが探索犬になって道を探す。踏み跡は割と残っていた。

後半、ロープがフレークに挟まってしまったので、一旦ロープを解いておそるおそるノープロテクションのままトラバースした。私は心底ビビっていたけれども、Yちゃんは何事もないかのように登って行った。男前かよ。

最後のピッチのとりつきでまた迷ってしまったけれども、なんとかゴジラ岩の頂上へ出たときは、対岸の朝日岳を望む牧歌的な風景に心打たれてじんときた。雪がちらほら残る山々のつめたい風が流れ過ぎてゆく。
隣に見える岩峰はミニラ岩とかなんとか。
ちなみに最終ピッチあたりで無茶苦茶厳しそうなショートのラインが引かれていた。きっとここまで歩くのに登山道で1時間ばかりかかるだろうか。一体どんな奇人が登るのだろうかと話す。

頂上から登山道に出る道がわからず、道が走っていた方向へ踏み跡皆無のしゃくなげのハードな藪を漕いだ。下山はあっという間で、いつの間にかシオサブ沢の堰堤に出た。



一旦ロープを解いたピッチ

景色の良い場所で休憩




YちゃんのGoproで