東ルートとcicada taiwan







2016/2/26
cicada taiwan at papparayray
楽しみにしていたシケーダのコンサートに。
息遣いまで聴こえてきそうなほど近い距離での演奏は大変贅沢でした。

チェロの深くおっとりとした響きがまるで舟を漕ぐ音そのものに聴こえ、
朝霧の神聖な空気のなか、私たちは一隻のに乗り合い、深淵をぐるりと旅に出た。
そのが歩みを止めるときは、薄墨の筆をそっと空に浮かせるように、至極丁寧で、
繊細な終わりについてはため息がこぼれた。
目を閉じると台湾の雄大な景色に放たれ、鳥になった気分で山々を眺め下ろすことができたし、魚になってぐんぐんと波の渦を踊れたサウンドスケープミュージック。

素晴らしい演奏でした。メンバーの皆さん、若くて美しくて眩しかった。
Hちゃん一緒に行ってくれてありがとう!







その翌々日、夫を口説き落として野岳へ。

雨続きののちの先週末は、雨に強い野岳しか登れなさそうだったので三ヶ月ぶりに東のバラシを。そのときにデッドムーブをスタティックに変更できたので、次こそは行けそう感で、今週も野岳に行きたいアピール。

一週間は東のことばかり考えて頭のなかで何度も登ったので、一便目で落とすぞ!と息巻いていたけれども、ハングのスタミナが続かなくてフォール連発でテンションが下がる。
丸1日をRPに費やしても落とせなかったら時期尚早と諦めようと決めていたところ、私と夫しか居ない夕刻の回収便でRP。
なんとか核心を越えられて〜からのガバの狭い足場でフラッキングしながらレストしているときに、どんどん指が開くので、ヨレ落ちが脳裏によぎる。一度前進してはこれはイカんと戻ってレストしたりしたので、夫はかなりひやひやしながらビレイしていたみたい。なんとか終了点にクリップできたときには、足ががくがく震えだし涙も出てくるし、誰も居ないのをいいことにうれしーぎゃーっと叫んでいた。ほんとカッコ悪い。
私の今までの最難ルートはトラ子と思っていたけれども、東だな。ここのパワー系ハングは二度と私には再現出来ないと思う…。それにしても東は長さもあるし、下部の細かいフェイスはシビアで楽しいし、上部はパワー系でダイナミックな感じだし、人気課題だけあって面白いルートだ。
それにしても、ヌンチャクをかけてきてくれ、長〜いバラシに付き合ってくれた夫、何度も落ちる私を見て、親身にアドバイスを下さった先輩方には感謝しきれません。

夫がダウンバーストのプロジェクトをトライしに行くことがあればまた野岳に行けそうなので、その時こそは触っていない10台を思う存分登ってみたいな。